書店で真っ赤っか表紙で平積みされているキングコングの西野さんの本。
ご自身が中心となって制作された(絵本で共同執筆という画期的製作)えんとつ町のプペルを無料ネットで公開したり、絵本展をするのに吉本からお金出してもらうんじゃなくてクラウドファンディングでお金調達したり、となかなか異色芸人のお方。
本を読んで思ったことをひとことで換言するならば、
芸人として生きるも、絵本作家として生きるも、作家として生きるも、その裏側の戦略がすごい。その戦略の根幹が信用を得るためにはどうするか?信用からどうやってお金を生み出すか、である。
失礼な話、炎上系の方だと思っていたのだが、見方が変わった。
以下ささったとこなどを。今回のブログ記事では西野さんの芸能界で生きるための集中と選択、について。
本の表紙に対する戦略…
なんとインスタ映え(正方形)するように、タイトルを配置しているんだそうだ…
確かに言われてみると…である。自分のチカラでの宣伝のみならず、インスタ等にアップしてもらうことにより、他人のチカラもかりて本の宣伝をしてもらえる。なんだそうだ。
kindleだと判りづらいけれども、書店での紙の本見るとこれはよくわかる。
人気と認知
芸能界でいうならば
人気タレント・・・お金を払ってくるファンがいる。
認知タレント・・・お金を払ってくれるのはテレビ局のCMなどスポンサーだけ。お金を払ってくれるファンはいない。
このふたつの違いを表す例というのが、これまた秀逸でちょっと前に週刊文春でラインでのゲスな文通がバレたミュージシャンとタレントさんのことが具体名にて挙げられていた。
ゲスな人気ミュージシャン…お金を払ってライブに来てくれるファンがいるからお金稼ぎ続けられる。
テレビCMから全て降板させられたタレント・・・お金を払ってくれるCMスポンサーがいなくなったのでお金稼ぐことができない。認知タレント。
芸能界で生きるにはどっち路線でいくのがよろしいかね…なることが書かれていた。
今の世の中、テレビの出演料やCM出演料は下がっていく傾向だから、ファンからダイレクトにお金いただけるような環境づくりをしている。というの西野さんの戦略である。
好感度と信用度
好感度…いわゆるテレビ受けがよい受け答えができる人。グルメ番組でマズいモノが出てきても、模範解答ができる人。出演する番組を選ばない。露出度重視。
信用度…マズいものを美味しいと言ったら嘘ついていることが今はすぐにバレる(ネットとかで検索すればすぐにわかってしまう。)から、ウソはつかない。
信用度を高めるために嘘をつかざるをえない番組(グルメ番組等)には出ないという選択をする。
嘘をついたらファンを裏切ることになるから。
西野さんは好感度は捨てて、信用度をいかに高めるか、に重きを置いた芸能活動をデビュー以来一貫として続けているんだそうだ。
嘘をつかないとは自分の考えを明確に表明すること。言いたいことが言える環境を作っておく。言いたいことを言った結果番組降板とかになってもいいようにテレビ以外の収入源を作っておくんだそうだ。(西野さんの場合だと絵本とか独演会とかがあるみたい)
芸人という職業の定義
西野さんは芸人という職業の定義にも触れられていた。
①漫才、コント、グルメレポーター等々の活動をお笑い中心に活動する人…を芸人と定義。職業名としての定義。
(おおかたの芸人さんはこっちであろうかと)
②生き方の総称としての芸人を定義。活動にお笑いが含まれているかどうかは関係ない。
西野さんの場合は②なんだそうだ。活動にお笑いが入るか否かは関係ないんだそうだ。
思った事・・・
芸能人は売れるのが大変だね~なんてわたしは呑気にテレビみながら思っていたのだが、売れているのも戦略ありきなのか、ノー戦略な人、という目線で見ていくとなかなか興味深いなあ。とも思ったのである。
わたしの感覚だと好きな芸能人、嫌いな芸能人の両方でトップ5に入るような人、が芸能界では最強かつ重宝されるんだろうな。とこの本を読んで思ったのであった。
いわゆる、人気ありかつ認知もされている人。好感度高くかつ信用度も高い人。
感想文はまだまだ続きます。