2017/9/24-25で尾瀬に出かけてきたのでそのことを。
旅行日記は後々。で、今回一番印象に残ったことを書いてみる。
今回は夕食後開催された山小屋のご主人のギャグ半分マジな話半分なトークショーが面白く、かつタメになったのでそのあたりのことを。
吊り橋の秘密
尾瀬は積雪2メートル以上。もちろん山小屋は冬は営業してない。雨戸とかで覆って越冬。
越冬するのは建物だけじゃなく、吊り橋も。(雪の重みで橋が落ちる)
冬を迎える前に、なんと橋の板一枚一枚を外して、ワイヤーも外して、また翌年春になったらワイヤー掛けて、木の板一枚一枚はめて渡れるようにするんだそうだ。
自然環境の維持
尾瀬の木道を歩いていると「環境省」と刻印された木道、「東京電力 TEPCO」と刻印された木道、このふたつを目にする。
…自然維持はタダじゃないのね。はココである。
東京電力さんは決してボランティアで木道を整備してくださっているわけではないのである。
わたしと夫が今回泊まったところは、お客さんからの宿代のいく割かは東京電力さんに収めているらしい。(わりと尾瀬の山小屋の経営は東京電力の関連会社みたいなところで運営されてるところが多い)
そして、最近は東京電力さんも自前のビジネスが原発事故以降厳しいらしく、あまり尾瀬のお世話もできなくなってきているらしく(もちろん宿泊代のいくばくかの上納では当然足りないので、資金拠出もしてくださっているはず)尾瀬に入山料制度を入れましょうか。的な議論も持ちあがるんだそうだ。
もちろん環境省からもお金は出てるけれども、まあ、自然環境の維持は税金は補助金だけで成り立たないということである。
…おトイレ募金100円をしぶしぶ払っていたわたしは猛省である。
自然はタダではないのだ…
尾瀬はメジャーな尾瀬ヶ原の先2時間半ほどあるくと、滝スポットが点在する。(わりと水量、高さバツグン。写真撮影には不向きだけど水力発電にはもってこい)
なんと、当初東京電力はこの滝で水力発電をしたり、尾瀬ヶ原の一部をダムにしようという大胆計画があったらしい。
…さすがにこの大胆計画は実施されることはなかったが、現在も尾瀬の4割近くは東京電力の社有地である。で、この国立公園になった尾瀬を今でも面倒みてくださっている。というのが尾瀬と東京電力のなれそめ。である。
…まあ、こういう管理運営をしている国立公園はあまりないんではないかなあ。
山小屋の運営
まあわたしができそうなのは食堂の食事担当係くらいであるが…
(といっても、食事担当単独業務に従事することはなさそう。むしろ女手よりも男手のほうが重宝されると推測。)
なんと、満員で70人くらい泊まれる山小屋を5人!!で切り盛りしているらしい。
常に人材募集中…なんだそうだ。
チラっと厨房の宿泊客予定表みたいなのが見えたのだが、わたしらが行ったときはピークちょっと前の日曜日宿泊で宿泊者40人だったのだけれども、その前の週とかだと宿泊者一人、なんて書かれていたりした。一人宿泊でも40人宿泊でも、営業中…
ありがたく自然を満喫しつつ、来年もまた来ようと思ったのであった。
…ここからはわたしの感じた尾瀬の自然のウラ面というか、わたしの脚力も衰えるが自然も衰える、その姿を変えていく、の件。
…行きたいと思ったいるところは元気なうちに行っておかねば。である。
確実に池塘(尾瀬に点在している池みたいなもの)に浮かぶヒツジグサの葉っぱの数が年々減ってきている気がする。
そして、熊対策のために、結構草が刈られてたりするのであった。(熊出没したらすぐに目視できるように、というのがその理由らしいけど)
↓ひつじぐさが黄昏つつある…
↓熊さん発見しやすいよう対策(といっても草が刈られているのは木道側なので、この時点でくまさんに出会ってたら本当にヤバいのであるが…)
…ちなみにこの熊さん対策をされると、草にキラリとつく朝の水滴や、蜘蛛の巣についてくる水滴の撮影が望遠レンズじゃないとできなくなるという多大な問題も生じるのであった…