きっかけ
わたしはあまり小説は読まない。最後にお金出して買った小説は「火花(by又吉先生)」なくらいである。そんなわたしがちゃんとお金出して買ったこの小説。その理由は
「この本が映画化されるにあたり、主題歌をミスチルが担当した。」
それだけである…おそらく桜井さんもこの本は読んで曲を作ったのであろうか。という単純思考よりこの本を読んだ。
…ちなみに原作本を読んだ後、もちろん映画も観に行ったのだが、
ひとことで映画を表現するならば「鼻が超詰まる映画」である。
心のお洗濯にぴったり、な映画。明日死んじゃうかもよ。ということを真剣に考える映画でもある。
…そして、このミスチルが担当した映画の主題歌。が映画の内容にここまで合っているのか。というくらいぴったりなのである。
映画は原作本記載のことを回想する。みたいな感じで話が進む。(つまり原作本でのネタ以外のことも映画には盛り込まれている。)この主題歌がまたよくこの映画の内容に即しているのですよ…桜井さんは本だけじゃなくある程度映画の中身を観てから作詞作曲したんかいな?とかいろいろと思うとこもある。
心に刺さった部分 その1
小説のなかではクラスの人気者女子(膵臓の病気で治る見込み無し)が、真逆な暗め男子(人との交流に興味を示さない系)に自分に無いモノを見出して、惹かれる。真逆な暗め男子は最初はそんな彼女に最初は引いていたが最後は惹かれる。がすでに時遅し。(ネタバレになるが、病気以外で死ぬということは誰にでもあることなんだ。だから日々一生懸命誠実に生きましょう。という当たり前の事実)
今日の終わりは明日への始まり、という当たり前っぽいことは実は当たり前じゃないんだよ。である。
心に刺さった部分 その2
クラスの人気者女子が亡くなったあと、遺書のようなもの(わりとこの小説では重要小道具である)を読むところがある。
遺書のようなもの、なかで、このようなことが書かれている。
「私の魅力は誰かが周りにいないと成立しない。誰かと比べられ、自分を比べて自分を初めて見つけられる。でも君(=暗め男子)はいつも自分自身だった。君は人との関わりじゃなくて自分を見つめて魅力を作り出してきた。私も自分だけの魅力を持ちたかった。」
こんなことが書かれていたあと、人との関わりを必要としない暗め男子に対して関わってくれてありがとう、私を必要としてくれてありがとう。的なことが書かれてある。
…周りの目を気にするだけじゃなく、自分だけの何かを見つけたい。なんて最近思うことがあり、ちょっとこの部分は刺さったのであった。
どうでもいい話…
きっかけは、ミスチル主題歌…であったこの小説。
実際のところ、わたしがここは刺さった、という部分と思われる個所がhimawariという映画の主題歌のCメロ部分でも採用されていた。これは暗め男子側に立ったとされる歌詞として採用されているのだが、
「諦めること、妥協すること、誰かに合わせて生きること、めんどくさいことからは逃げて生きていた。」と歌詞にはなっており、
クラスの人気者女子が憧れた「人との関わりは持たない自分自身を見つめる男子」は「めんどくさいから人とかかわらない男子。」なる立ち位置になっていた。
そして、その後の歌詞で
「まっすぐな君(=クラスの人気者の女子)に僕は恋をした」なる展開になっている。
小説は想像力…